Webサイトを新規で立ち上げる場合、最初に行うべきことは目的を明確にすべきだということを説明しました。
>Webサイト作成時、Webサイトを作ることを目的にしてはいけないということ
目的が明確になったらメインとなるペルソナを決めることを行います。
ペルソナとは
ペルソナとは、元々は古典劇で使われた仮面のことです。その後に心理学者のユングが「人間の外的側面」の概念をペルソナと言ったことから想定されるユーザー・顧客のことを意味するマーケティング用語となりました。
例えば、商品開発をする場合、この商品は女性向けなのか男性向けなのか考えることが多いでしょう。
女性でも10代がターゲットなのか30代がターゲットなのか50代がターゲットなのかで全く内容が異なってくることがあります。
更に30代をターゲットにしたとしても、既婚なのか独身なのかでも異なってくることもあるでしょう。
既婚でも子どもがいるかいないか、年収はどれぐらいか、いろいろな要素で商品をどう作るのかかなり異なってきます。
仮に美容室を運営していたとします。
男性向けの美容室か女性向けの美容室か、もちろん両方ということもあるでしょうがメインとするのはどちらかで店内の内装は変わってきますよね。
また若い人をメインとするのかそれとも近所の50代60代をターゲットとするのかでも、置いておく雑誌の種類も違うでしょうし、求められるものも違うでしょう。
これは商品開発だけではなくWebの世界でも同じです。
仮にあなたが運営するネットショップが健康食品を販売していたとします。その健康食品を必要とする年代によってサイトの作りは変わってきます。
20代をターゲットとした健康食品なら、標準的な文字サイズで構いませんが、50代60代をターゲットとしていた場合、文字サイズは大きめのものを使わなければ見辛くなることが想像出来ます。
あなたのサイトを利用するメインの層は女性なのか男性なのか、年齢はいくつくらいなのか、どういうシーンで使ってもらうのか、漠然としていても良いのでまずはどういう人が利用者になるか考えてください。
最低限、下記のものはある程度は決めておくことをおすすめします。
- 女性か男性か、両方の場合でも女性が何割、男性が何割くらいか
- 年代
- 住んでいる地域(全国でも都市部か地方かくらいは必要)
- 年収
- 家族構成(1人暮らしか、2人家族か、3人家族か、2世帯か)
他には
- 趣味は何か
- 仕事は何か(職業・職種)
- ライフスタイル
- 情報収集で使うもの
- 身体的特徴
等も決めておいた方が良い場合もあります。
サイト全体のペルソナは大枠で決める
ここで細かく決めて尖った手法で展開するのも良いですし、大枠で決めるということでも構いません。
ただしあまりにも細かいペルソナを決めてしまうと需要を取り逃すこともあるので、サイト全体のペルソナ設定は大枠・大雑把で構いません。
例えば女性100%と決めたのに、実は男性の需要も2~3割りはあったなんてことはよくある話です。
美容室でも女性をメインにしていたのに、実際には男性客が2割くらいいたというのは、よく聞く話です。
細かいペルソナは作っていくコンテンツで決めていけば問題ありません。むしろコンテンツでペルソナを拡大すべきこともあります。
旅館を経営していたとします。
旅館に来るのは1人旅の人もいれば若いカップル、40代以上のカップル(夫婦)、小さいお子さんのいる家族等、いろいろなパターンの人が来ますよね。
その細かいペルソナ別にコンテンツを作ることで多くの人を集められるようにもなります。
ただし旅館全体として受け入れたいお客さんのペルソナは決めておくべきです。
例えば1泊2食1万円未満しか出さない層をメインとするのか、1泊2食3万円以上を出す層をメインとするのかでは全くサービス内容は異なりますよね。
- サイト全体の大まかなペルソナを決める
- 細かいペルソナはコンテンツ単位でもOK
ということになります。
誰でも良いでは、誰も振り向かない
ペルソナを選定することはその後の戦略選定にもつながります。
先に紹介している旅館の例でも1泊の料金によって行うサービスや部屋の作りはかなり変わってきますよね。
そして何よりも大切なのはペルソナをきちんと決めることでコンテンツも作りやすくなっていくことです。
たまに誰でも良いから購入して欲しいんだ!という人がいます。でも経営者が誰でも良いというのはどうでしょうか?あなたが誰でも良いと思っていたら相手もどこの店でも良いという人しか来ないでしょう。
誰でも良い=相手から見ればどこの店でも良い店と同じになる
ということです。
最近はライフスタイルも仕事も多様化が進みました。だからペルソナを絞ることでも戦略につながり、特定の層・ターゲットからは絶大なる指示を得ることも出来ます。
サイトの目的が決まったら大枠のペルソナを決めてくださいね。
ただどこまでが大枠かということになると目的や販売するもの、行うサービスによって全く異なります。
だからどこまで決めれば良いとは言い切りませんが先に挙げた
- 女性か男性か、両方の場合でも女性が何割、男性が何割くらいか
- 年代
- 住んでいる地域(全国でも都市部か地方かくらいは必要)
- 年収
- 家族構成(1人暮らしか、2人家族か、3人家族か、2世帯か)
ぐらいは決めておくのが良いでしょう。
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